一人暮らしの義兄の面倒、夫の死後は誰が?死後離婚で縁を切るしかない!?~エミ子さんのケース~

山口良里子

大阪の司法書士事務所ともえみの山口良里子です。
近年、介護への不安や相続トラブルに悩む女性の間で急増中の「死後離婚」
ともえみでも、沢山の方のご相談をお受けしています。
そんな中から「もしかして死後離婚・・・?!」と悩みつつも「死後離婚せず解決」したエミ子さんの事例をご紹介します。

夫の兄が一人暮らし!夫亡き後、私はどうしたら・・・ ~横浜在住のエミ子さん(63歳)のケース~

夫には大阪在住の兄(太郎さん)がおります。高齢の一人暮らしということもあり、夫が月に一度大阪に行き面倒を見ています。

たった一人の兄弟ですし、一生懸命面倒を見ているのはよくわかりますが、夫が死んだ後、夫の兄の面倒を私が見るのは無理だと思います。横浜と大阪で距離もありますし、私も自分のことで精一杯。娘は、「夫が死んだら「死後離婚」をすれば、夫の兄とは縁が切れるので面倒をみなくていいじゃない」と言うのですが・・・

夫があれだけ大切にしているお兄さんを放りっぱなしにもできないですし、どうしたら良いのでしょう・・・

 

まずは、エミ子さんの家族関係と今の状況を整理してみましょう。

 

家族関係と現在の状況

家族構成図

エミ子さんとエミ子さんの夫(次郎さん)は、横浜で暮らしています。昨年、結婚したエミ子さんの娘も、横浜暮らし。

夫の兄(太郎さん)は、大阪の実家で、父母、妻子と同居していましたが、20年前に離婚。妻が娘を連れて出ていきました。

その後、太郎さんは一人で父母の面倒をみ、二人を見送った後は、実家で一人暮らしをしています。

大阪の実家の名義は、太郎さんのものにしました。

家族構成図

一人暮らしの太郎さんも78歳となり、だんだん身体が弱くなってきたため、今は、エミ子さんの夫(次郎さん)が月に一度大阪の実家を訪れ、太郎さんの面倒を見ています。

そんな状況での、エミ子さんからのご相談でした。

 

夫の兄が「おひとりさま」 妻はいつまでも面倒みないとダメなの?

エミ子さんのように、ご主人の兄弟が「おひとりさま」になってしまい、さらには遠方に暮らしているといった場合、ご主人が亡くなったあとのことが心配になるのも無理はありません。

今後、夫の兄が介護状態やや認知症になってしまった場合、どうしたらいいのでしょう。

夫が面倒を見ている間はいいけれど、夫が他界した場合、その妻である自分や自分の娘にまで迷惑をかけてしまうのではと心配でなりません。

エミ子さんの娘さんが言うように、死後離婚という形をとって知らんぷりすることもできるのでしょうが、ご主人の唯一の親族ということもあり、悩んでおられます。

 

できるところは兄弟で。あとは~「他人」の手を借りて気楽に暮らす~

まずは、エミ子さんとご主人、そして、太郎さんにお話をお伺いしました。

エミ子さんのご主人は、「自分ができる間は、出来る限りのことをしてあげたい。」しかし「妻や娘にまで負担をかけたくはない。」

太郎さんは、「年も年だし、次郎さんが来てくれて世話を焼いてくれるのは助かる。」しかし「エミ子さんや姪っ子にまで負担をかけたくはない。」

そこで、太郎さんには、ともえみの「おひとりさまサポート」をご提案しました。

ともえみのおひとりさまサポートは、

  • 身近に頼れる家族がいない
  • 家族に迷惑をかけたくない
  • 老後や死後の手続きを任せて安心したい

という方の「老後の財産管理」から「ご他界された後の様々な事務」「遺産の引継ぎ」までを、ご家族に代わり「ともえみ」がお手伝いさせていただくサービスです。

▶︎おひとりさまサポートについてはこちらに詳しく記載しています。

具体的な内容を、太郎さんの例に当てはめてみると以下のようになります。

任意後見

万が一、太郎さんが認知症等で判断能力が低下しお金の管理ができなくなった時、ともえみが「任意後見人」として太郎さんの財産管理を行います。同時に、施設への入居や介護、医療の契約など、安心安全な暮らしのサポートも行います。

死後事務委任

万が一、太郎さんが亡くなった時、ともえみが死後事務委任受託者として、太郎さんのご葬儀、納骨、法要、お家の片付けや遺品整理作業一式を行います。

遺言書作成・保管・執行

太郎さんが亡くなった後、残った財産を、太郎さんが決めた相手にしっかり届けます。

 

夫亡き後も、「夫の兄と縁切りしないで済む」と知り安心しました

今後、太郎さんのお世話は、夫ができる間は夫が、夫の手に負えなくなった場合は、ともえみが引継ぎます。「任意後見人」として、「家庭裁判所の監督」を受けつつ事務を行いますので安心です。

夫の次郎さんも自分のできる範囲で太郎さんのお世話をし、難しくなったら引き継ぐ相手ができたことで、気楽になったとおっしゃいます。

太郎さんは太郎さんで、次郎さんがいなくなった時、誰を頼ったらいいのかといった心配がなくなったと喜んでおられます。

そして、「もし、最後に財産が残ったら、離婚して長い間会えていない実の娘さんに届けたい」という希望も叶えられることになりました。

 

ご相談いただいたエミ子さんから、

毎月楽しそうに大阪に行く夫を安心して見守ることができています。

夫が亡くなった後も、ともえみさんからお兄さんの様子を聞くことができるので一安心です。

今まで、夫が死んだらどうしようかモヤモヤと「死後離婚」を考えていましたが、今は、心がスッキリしました。

 

というお言葉をいただきました。

 

ともえみでは、おひとりさまや高齢者の方をご支援してきた、たくさんの実績があります。

  • 一人暮らしの高齢の親戚がいる
  • 一人暮らしの高齢の親がいる
  • 両親が二人で住んでいるが、二人とも高齢だ
  • 家族が、近所の人の生活の面倒をみているが、あとでトラブルにならないか心配だ

等、一つでも気になる点がありましたら、ぜひ一度ともえみの無料相談にお申し込みください。

エミ子さんと義理の兄(太郎さん)ご利用いただいたサービス

■おひとりさま安心サポート
■遺言作成サポートサービス
■ともえみクラブ ファミリー会員
問い合わせ

 

■NHKあさイチ出演☆感謝

親の介護と遺産トラブルによる「死後離婚」を防ぎたい
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山口良里子

この記事を書いた人

山口良里子

司法書士事務所ともえみ 代表司法書士 
1999年司法書士試験合格。
家族信託・後見・遺言・おひとりさま支援・生前贈与・遺産整理などの制度を駆使し、お客様とそのご家族の「安心な老後」と「幸せな相続」を実現する高齢者支援専門の司法書士。
相談実績は、1300件超。2009年大阪市きらめき企業賞受賞。